from Hip-4月号-
こんにちは。春爛漫、4月になりましたね。
今年の桜は例年よりはるかに早く、3月のうちに満開になってしまい、お花見のチャンスを失ってしまった方々もいらしたのではないでしょうか?
さて、3月にはたくさんのご卒業式のお仕度を賜りありがとうございました。
皆様新00になられて、新しい生活が始まっていらっしゃることでしょう。
ところで、当店では、一年中たくさんの慶事、その他のイベントのお仕度に、たくさんのお客様に支持され、お着付けやヘア、メイク、ネイル、または記念のお写真撮影までご利用頂いております。そのすべてに、当店では、事前のカウンセリングをとても大切に思っております。どの分野におきましてもご利用いただくお客様ご自身と、目と目をみて、お話させて頂き、T・P・Oに合わせたお仕度をこころがけております。
お着物をお召しになる機会が少なくなり、礼法、しきたりがなおざりにされたお仕度を目にすることもふえました。前挿の髪飾りが後ろに挿してあったり、末広の左右が逆であったり、ときどき雑誌などにも堂々と掲載されていたりいたします。悲しむべきことですよね。
20年以上も前、まだ当店が開店前のころの話ですが、当時の自宅のご近所のお嬢さまが、7才のお祝いのお姿を見せに来てくれました。ところが、裄は短いのはもちろん、おはしょりもありません。小物の足りないことに目の行く前に「えっ!」と声が出てしまいました。
若いお母様は、お友達が貸して下さったものを、当日の持ち込みで大きな神社さんの美容室でお仕度なさったそうです。どうやら3才の時のお着物でした。「美容室では何も言われなかったの?」と伺ってみると、「何も言われなかった。」との答え。お母様自身は言われるまでまったく分からなかったらしく、写真屋さんでもそのまま撮影だったらしいのです。私も言わなければよかったかしら・・・・・。とも思いました。
これは、事前にお着物のお持ち込みをなさって、お仕度に関してカウンセリングをさせて頂いていれば起こり得なかったことでしょう。
近頃では、若いお母様でなくともお着物のことは分からないというかたが多ございます。
そのためにプロの私たちがいるわけですから、何なりとご相談くださいませ。
また、お電話では伝わらないこともたくさんございます。最近では、メールやFAX等も便利に利用させて頂きますが、何よりご本人様にお会いして、スタイルやニュアンスについてお話させて頂きたいです。意外と分からないお立場によるお仕度の違いなど、大切な場所で恥をかかないためにもご面倒様でもご来店をお願いしております。
なんでも簡単に済ませられる世の中になりましたが、ときどき立ち止まるのも悪くありません。
一つ一つ丁寧に、目と目を見て話す、話し合う。気付き、発見する。
着物は一反を染め上げ、仕立てあげるまでに大変な手数が掛かっております。それを身にまとうとき、それはまさしくスローライフですよね。
面倒がらずにご来店くださいませ。
これからの季節、実は当店では来年のご成人式のお嬢様たちの前撮りで一番にぎわう季節です。
おしゃれの基本。魅せること。
大好きな世界です。言葉は尽きないのですが・・・・。
この続きはサロンで。
2013年4月 山宮博子